デジタル格差
先月、母に会って感じたことがある。
それは、母と私でITに関する格差が大きいという事実だった。
高齢者となった母、母はAmazonで注文することができない。重い商品の場合、ネット通販で購入して配送してもらおうという試みを実行することができない。
そのため、母は私にAmazonへの注文を代行してくれないかと頼む電話をしてくる。
そのとき、感じたことは、母はまだこうすればなんとか注文できると知っているからいい。しかし、高齢者は買い物ひとつとっても、苦労している人が多いのではないかと思う。
ネットを使えば、なんとかなるという若い人たちと比べると、非常に苦しい立場に置かれているかもしれない。
実は、ここにビジネスチャンスが眠っているかもしれない。すでにアクションを起こしている人がいそうな世界ではあるのですがね。
買い物ひとつ取っても、こんな状況だから、高齢者にとって必要なのは年金よりも、頼りなる有識者なのかもしれないなと思った次第。
そして、今、高齢者よりも、今後高齢者となる私の方が恵まれているかもしれない。財政破綻とかいろいろ言われているが、そう感じたのだった。
OECDの報告って本当。
昨年度は、残業の話題が多かった。
そして、日本企業のホワイトカラーの生産性が低いと話題になった。
最近まで、それに疑問を感じていなかったのだが、その根拠になったOECDの報告って、どういう根拠で日本人の生産性が低いと言っているのだろうか?と思った。
そのきっかけはこうだった。
実は、あるところで聞いたのだが、外国のソフトウェア企業からソフトウェアを導入した。その際に、当初は導入先の会社の担当エンジニアを他の業務に回すことができるという話だったのだ。
しかし、実際は導入したソフトウェアがバグが多く、受入検査を真剣に実施しないと導入できない。また、バグの混入しているケースによってはバージョンアップを導入できない事例がでてきたのだった。その業界では知られている有名な企業なので、びっくりしたのだった。
こんなものづくりをしているのだ。
すくなくとも、日本の家電製品で使用されているソフトウェアでこんなケースに至ったことはない。
バグがあっても平然とリリースする、そんな姿勢であれば時短は可能だ。仕事をしないのだから。品質を考えた場合、絶対に死守する品質の程度は日本企業の方が上だと思う。
問題は、その品質を保持するために必要な期間を、日本の経営者があまく見積もっていないかという点だった。株価を上昇させるために株主を意識した経営をやりすぎているのではないかと思う。長期的な視点にたって計画を遂行していくことをやっていないと思われるのだ。
バグが混入していてもリリースするという姿勢は、顧客としてやってほしくない。ただし、欧米の開発期間で日本の企業が製品を開発しようとした場合、無理があるのではないかなと思ったのだった。
下記の本は、上記の内容とは違うけど、欧米のやり方を何も考えずに真似るのは非常に危険だと教えてくれた本。
真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学 (講談社現代新書)
- 作者: 中野剛志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/05/17
- メディア: 新書
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もう少し気楽に
今まで、ブログ投稿をしてこなかった。本は読んできていたが、なぜか?投稿をしてこなかったのだ。
その理由をよくよく考えてみると、変にちゃんとした記事にしなくてはいけないと考えすぎていたのだ。
自分を表現できる場でもあるから、こんな先入観でブログを運営しようとするのは、おかしいなと思い、もう少し気楽にやってみることにした。
楽しく投稿できるといいなと思いつつ。
『自分の時間を取り戻そう』を読んで
2017年初の投稿は、この本を読んだ感想です。
それは、ブロガーとして非常に高名なちきりんさんが書かれた本です。
自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本を読むきっかけとなったのは、自分の生産性に疑問を感じたからです。
この本では、4名のケーススタディが出てきます。4名とも職場、家庭に仕事を抱えて、毎日をこなしていくのに非常に苦労する様子からはじまっていきます。
ケーススタディの紹介では、たしかにこういう家庭や人は多いかもと感じました。
で、この本の言いたいことは、一言で言うと「全部、自分でやろうとしないこと」です。自分ができることには限界があり、それに気づいて足りない点に関しては他人にゆだねること、あるいは、やらないという選択肢をとることなどが紹介されています。
上記の内容としては、それほど新奇性はないのですが、深層学習の話など、今後の時代の変化によっては、労働のスタイルが大幅に変わっていくと言う、ちきりんさんの未来予測はたのしく読ませてもらいました。
そして、この本の最後に、ケーススタディのちきりんさんなりの解決ストーリーが示されています。多くの方が、それは理想だろうと思われるかもしませんが、そう考えずに、すこしずつ改善していけば、ちきりんさんのいう楽なスタイルへの移行はできると思いました。
ここで、私から一言。ちきりんさんの本の中では触れられていなかったのですが、末端の会社員で複数の仕事をかかえてアップアップしていた状態はどうするのか?
ケーススタディではなかったので、あえて私が答えを書きます。
それは、自分の直属の上司にとって、最も重要な仕事を最優先して終了させることです。それ以外の仕事は後回しにしてもいいのです。
たしかに、優先順位を下げた仕事は終了せずに、上司から叱られるでしょう。でも、そこで人生は終わりではありませんし、変に考え込む必要はありません。
何も進捗がなければ、問題でしょう。でも、最重要の仕事については手をつけているのですから、それ以外は上司にアドバイスをもとめましょう。
仕事を終了させる最終的な責任は上司にあります。そのことがわかっている上司は、あなたに適切なフォローアップをしてくれるはずです。逆にそれをしない上司は、あなたにとって害になる可能性が高い。これを認識しておきましょう。
昨年に起きた、電通のOLさんの自殺事件も、この判断ができていれば、回避できたのではないかと思います。企業内だと同調圧力もあり、なかなか自分を正確に認識するのが難しいと思いますが。
著者のちきりんさん、イラスト担当の北川剛之さん、装丁担当の萩原弦一郎さん、徳永裕美さん、校正担当の加藤義廣さん、編集担当の横田大樹さん、制作進行担当のダイヤモンド・グラフィックの皆様、ダイヤモンド社の皆様、労働のあり方に関して参考になる本を出版していただきありがとうございました。
最近、読んでいる本:2016年7月4日
最近、高額の本を購入した一例をあげると、「ニューヨークタイムズの数学」である。これは、ニューヨークタイムズに掲載された数学のエッセイらしい。まだ、読んでいないのですが、これから時間を作って読む予定です。
さて、最近読んだ本といえば、これです。
- 作者: ドクター・ジョン・F・ディマティーニ,成瀬まゆみ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 2人 クリック: 12回
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実は、最初から最後まで読んだのではなく、つまみ食いをしながら読み直しました。
ディマティーニさんの本は、翻訳されている本はけっこう読んできました。内容はけっこう似たりよったりの感じがしないのでもないのですが、それだけ著者の根幹の部分がぶれないということなのだと感じています。
この本では、自分の人生に関して追求が行われています。追求するためのワークがあり、これを実践すると(ほとんどの人はやらないのだが)、自分の求める生き方が見えてきます。
ディマティーニさんが紹介する一連のエピソードを通じて、学ぶことができます。
ポイントは、人間は7つの分野(お金、家族… 残りは、この本を読んでみてください)に独自の価値観を作り上げているとのこと。それはただ一人として同じものではない。
そのため、この価値観に沿うものであれば、大きな力を発揮しますが、逆の場合は…
すぐわかりますよね。そういうことです。
これを解決するための視点をエピソードを通じて与えてくれています。
読んでみて、ワークをやってみましょう。で、私のようにワークを強制されないとできない人は、私のようにディマティーニさんのセミナーに参加してみましょう。大きな気づきがあると思います。
この本で語られていることではなかったかもしれませんが、ディマティーニさんが専門分野を極めるために、普通2、3冊の本が紹介されたとしても、最低20冊は読んだとのこと。これが普通の人とディマティーニさんとの立場の違いを分けたとディマティーニさんは説明していたことがあります。
最近、気がついたのですが、ディマティーニさんと普通の人の差はそれだけでないように思えました。
というのは、普通の人はまともに本を読んでいないと思うからです。
ディマティーニさんがやっていた読書は次のスタイルをとっていたように思えるのです。
①注意深く読む。
ディマティーニさんが読字障害を抱えていたため、いやでもこのスタイルを貫かざれえなかった。普通の人はスムーズに読めてしまうので、正しい内容を把握できない場合があります。これは、間違えて理解して、間違いに気づきにくいことがあるということを意味しています。
②何回も読む。
ディマティーニさんは読字障害のために、一度の読書では完全に理解できなかったはず。何度も読むことで長期記憶に知識が蓄積されていきます。
③多数の類書を読む。
そして、ディマティーニさんが語っていたこれです
ディマティーニさんはあまり①、②を触れていないのですが、これらを無視していけないことだと思います。絶えず読書に時間をかけていった姿勢が、彼のスピーチからは感じられるのです。
話は途中から大きく脱線しましたが、人が言葉にしていない事柄に気づいていきたいものですね。3通りの読み方をこなしていきます。
最近、読んでいる本:2016年7月3日
京都造形芸術大学の社会人教育のコースの課題を先日から進めていたため、ブログの更新ができていませんでした。すいません。
最近、読んでいる本は、以下の通りです。
だいたい80%ほど読み終えたところだろうか?薬だけではなく、気というものが病に対して行うことは何かの視点で、探っていく内容の本です。
気をしっかりもつことが非常に重要な要素になります、がしかし、現代の医療も不可欠であるという著者の主張には、私は今ひとつしっくりこないのです。
理由は、この本で語られている数々の事例が、それを強く強調しているからなのです。偽物の事例でなければ、これらはあまりに大きな事例です。そして、これらは気を、心のコントロールが非常に重要であることを示唆してくれます。
これらの事例を見る限り、実は西洋医学にあまり接近しないほうがいいのではないかと言わざるえないです。
はたして、真実はいずこにあるのか?それは80%読了した今も不明。
内容を振り返ると、心の思考のあり方、瞑想、電気信号での刺激など、数多くの事例は、心の、気の持ちかたの重要性を語っています。私の私見ですが、気持ちを制御することで、暴飲暴食や自暴自棄の行動がなくなることでの効果が非常に大きいのではないだろうか?そう考えた時、患者のアクション(特に日常生活の習慣)への追求が、描写がイマイチな感じがしています。
著者が患者としての体験談として語った妊娠&出産の話以外は、患者や医師へのインタービューなので、本当の姿をどの程度著者の中で検証して、表現しているのかが、今ひとつ見えてこなかった。本の内容をそうなのか?と受け取るだけの自分がちょっと残念な感じがしています。
瞑想に大きな効果があるのは、よく聞く話なので、再度実践します。たしか、2分間の瞑想でも本人は変わると言われているので。
貫井さんの作品を読むのは、この作品が初めてです。
この小説では、主人公の少女が、アメリカの学校から日本の高校に転校してきたところから、始まります。そして、主人公と好青年との交際が始まるのです。しかし、交際が進むにつれて、なぜか、様々なすれ違いが生じてきます。主人公の少女から見ると、不思議な出来事が多数発生して、交際を邪魔されるのです。そして、交際は消滅。
なぜなのかは、III部で明らかにされます。ただ、一言で言えば、残念な作品です。じつは序盤は非常に好印象だったのですから。
なぜ、残念かというと、後半はミステリーの種明かしに移っていきますが、種のあかし方が、実に乱暴な展開だからです。
で、思ったのですが、この本では、著者がもうすこし深堀りして描こうとした主人公の少女の世界を編集者が強制的に削除したのではないか?
そう考えると、無理やりある程度のページに押し込んだような印象がすっきりときます。I部、II部、III部の展開のつながりをもう少し大事にしてほしかったです。始まり方が非常に好印象だっただけに、非常に残念です。
たとえば、TVドラマのイメージで語ると、種をあかして、ああそうという感じではなく、もっと深く過去に遡り、つながりある出来事を振り返ってから、「あのときは…」という感じで主人公が事実を見出していくようになるではないかと思います。
なぜなら、高校から大学時代の時期は、いろいろな人たちと出会います。1つの恋愛がそれほど、強く印象に残るとは思えません。数年前のことを思い出すのには、時間をかけて振り返る必要があるので、この本では、その手間を省きすぎている感じがしています。
もうちょっと、III部に関して、ページを割いて、他者から主人公の少女に対してのやりとりをうまく描いていければ、非常によい作品になったと思います。
貫井さんの作品は、今後も購入していきたいと思います。
最近、読んでいる本:2016年6月29日
このタイトルで書かれた記事は、ショートショートの本の感想文になっていますね。
1冊、びっしりとした書評を書かなくてもいいと思うと、すごく気楽になれます。
こんな感じで書評を書ければ、定期的に更新できそうですね。
最近、読んでいる本は以下のとおり。
- 集中力を磨くと、人生に何が起こるのか? 千田琢哉
集中力を磨くと、人生に何が起こるのか? (「成功する人」が持っている目標実現のスキル52)
- 作者: 千田琢哉
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2016/06/28
- メディア: 単行本
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千田さんの最新刊。一日で一気に読めたが、肝心の内容は記憶に残っていない。集中力を上げるためのノウハウよりも、最初に書かれていた自分との競争を続けることの重要さを指摘する内容が、異様に印象に残っています。
人生のピラミッドからいかに抜け出していくか?しっかり考えてみたいものです。
千田さんの本は非常にシンプルにまとまっているので、一見容易に読めそうな感じがするし、そうできます。しかし、身に付けるレベルに到達させるには、相当の鍛錬が必要なのだなと実感します。なぜなら、確かに今日の昼休みに読んだにも、かかわらず内容が明快に思い出せないので。
ただ、読書家が集中力を持っているというのは、なんとなく納得ですね。確かに本を読み始めたら、時間を忘れて読んでしまうので。
で、次の本が、今の時点で20%程度読了した本です。
- 「病は気から」を科学する ジョー・マーチャント
この本のイメージには、帯が付いていないのだが、帯にすごくチャーミングな女性の姿の写真があり、それに惹かれて手に取ってしまった。タイトルも良かったのですが、写真の印象もすごく良かったので、ついつい。
この本は、人間の心というものが、健康に、つまり病気や怪我の治療にどのように影響するかを、有識者へのヒアリングなどを通して追求した内容を書いています。
著者の見解は、偽薬などはある程度効果はあるが、治療を根本的に代用できるレベルものとは言い難い、実際の治療では、本当の薬の投薬も必要になってくるとのこと。
最初の部分は偽薬に関する、驚くべき効果が紹介されていて、私自身、知らなかった治療の話が出てきます。これには、驚きでした。
著者は、今でこそジャーナリストのようなことをしていますが、バックグラウンドは医学を志した人物なので、専門性の高い調査結果が期待できると信じています。中盤以降の展開が楽しみです。
- なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である。
Windows 95の開発者だった、プログラマの中島聡さんの本。非常に残念なことに未だに、Windows 95の話なのか?という印象です。(このOSがリリースされたのは21年前なので、あまりに古い印象が否めない。それだけしか話すことがないのか?そんなことないでしょう。他にもエピソードはいっぱいあるはず。)
著者の主張は、仕事を片付けるためには、時間管理術をマスターする必要があるとのこと。
時間管理を適切に行うためには、早い段階で見積もりを正確に行う必要があり、著者はまず一通りのプロダクト作成を実施してみることを勧めています。プロトタイプを見せれば、露骨に不具合がわかるからです。
この考えがベースとなって、この本ができています。
ただ、その中で明かされたエピソードは、あまりに酷い。3500個のバグの放置の話、そして偽物のレビューアーのでっち上げなど、少なくとも開発としては非常にまずいことをやってきた。褒められる話ではない。
なお、Windows95シリーズは、今まで私が使用してきたOSの中で、最低のOSだと思っています。原因不明のハングアップが非常に多かった。のちに会社で安定性が非常に高いWindows NT 4.0を使うようになって、安定性の違いに愕然させられました。同じ会社の製品とは思えない安定性。何が違うのでしょうか。
この本の教えは、ウェブサイトやスマホアプリを作っているプログラマにとっては非常に重要な教えであると思いますが、車載や重厚長大のものづくりを行っている方には、かみ合わない部分が多いと考えた方がいいと思います。
ではでは。