『定時に帰る時間術』を読んで
ワークライフバランスを提唱する小室淑恵さんの本です。小室淑恵さんの本は、前から何冊か読んでいましたが、今回の本は薄くて、それほど時間をかけずに(40分程度ぐらい)読んで、ワークライフバランスのエッセンスを学べる本です。
昔は、残業を行なうことは、ある意味、真剣に労働をしている証拠のように見られていたと思います。日本は、先進国中で最長の残業時間となっていますが、実際は、労働時間が増えても成果はあがらない。
小室さんの本に出会うまでは、残業を行なうことはやむ得ないと考えていたし、小室さんの本に出会った当初、残業を否定されたときは、カチンときた。
しかし、今になってわかるのは、この本でも紹介されているように、人間が正確に労働できる時間は決まっていて、13時間以上よりも長い時間で働くと、ミスをしたり、簡単な作業をこなすのにも膨大な時間がかかるという事実です。
そして、残業を行なうことで、リフレッシュできないまま、つぎつぎと仕事をする状態になり、個人として成長ができなくなり、世の中から取り残されてしまうことを主張しています。これには、確かに納得です。
残業をなくす、そして、仕事をこなしていくためには、どうしたらよいかを解決する案をこの本では提案しています。提案の一部を紹介すると、他人に仕事を任せることや、ITのテクニックの向上などです。特に、パソコンの日本語入力で、定型の文章を登録して活用するという話は、目からウロコでした。
小室さんの本は、解決案は具体的なノウハウに落とし込まれているものが多いので、非常に参考になると思います。(とはいえ、自社に取り込むのは、自社の事情を考慮する必要はあります。)
次の新刊も期待しています。