nishiikatsumi’s diary

Long Live Reading Books

『起業家のように企業で働く』を読んで

 慶應義塾大学SFC研究所上席所員であり、合同会社THS経営組織研究所 代表社員の小杉俊哉さんが書いた本です。

 小杉さんは、マッキンゼーユニデン、アップルなど企業で人事部門の仕事をしてきた方です。

起業家のように企業で働く

起業家のように企業で働く

 

 この本は、今、会社に勤務して愚痴や不満を言っている社員の方に読んでほしいと思います。

 

 この本の狙いとしては、会社に依存せず、いかに自分を輝かせていくかについてを重点的に語っています。前半が主にその狙いについての解説であり、後半がテクニックに関する話になっています。

 まず、著者が企業研修で感じたことが解説されています。そこで著者が感じたのは、会社に過度に依存している社員の多さでした。自分で道を切り開こうとしない社員に対して、どういう未来が待ち受けているのかを、外資系企業によって買収された会社の例を出して説明していきます。

 買収の結果、公用語が日本語から英語に変わったことで、多くの社員たちが転職に追い込まれた事実を語ります。転職に追い込まれた社員は、遊んでいたわけではなく、仕事はしていた。ただし、自分からアイデアを出してというわけではなく、会社のいいなりになっていたことが問題だとこの本は語ります。

 後半で前に述べたようにキャリアを開くために何をやっていけばいいのかが、具体的に解説されていきますが、個人的に強い印象を受けたのは、この部分でした。

 確かに、明日から突然、上司が外国人になるといった事例はありえるかもしれないなと感じさせられました。

 

 この本では、上記以外の観点でも、自分が主体的になって働くことの重要性を語ります。仕事上の問題点を一番よく知っているのは経営者ではなく、担当している自分自身だからです。変えていくためには、自分で考えてアイデアを出していく。

 その過程で、自分のアイデアが独りよがりのものでないか?投資家の目線で評価していくことを行っていくことを勧めています。

  著者が過去インタビューをした、会社員や起業家の例がふんだんに盛り込まれているので、具体的なイメージを抱くことができると思います。

 企業買収のようなことが起こるどうかはわかりませんが、この本の中で書かれていた次の項目は印象に残りました。

 

 ①腹をくくる。「いつでも辞める覚悟で…」

 ②リスクを取らない成長はない。

 ③成功の秘訣は挑戦し続けること。諦めたことが失敗。

 

 上記の事柄は、言葉通りです。具体的に何を書いてあるかは、この本を手にとって確認してみていただきたいと思います。

 やる気に上げてくれる本でした。こういう本を読むと力が出てきます。明日から仕事ですね。全力を出していきたいと思います。

 

 著者の小杉俊哉さん、株式会社クロスメディア・パブリッシングの皆様、勇気を与えてくれる本を出版していただきありがとうございました。