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nishiikatsumi’s diary

Long Live Reading Books and Programming

『即行力』を読んで

 フルタ製菓会長の古田鶴彦さんが書いた本です。この本はフルタ製菓の誕生から今に至るまでの歴史を描いています。

 正直に告白すると、表紙のデザインがイマイチな感じがして、買うべきか悩んだ本でした。帯に書かれた「商売成功の鍵は、直感に基づく決断と実行である」という言葉が印象に残ったのと、なぜか、この本に呼ばれているような気がしたので、手にとってみました。

即行力

即行力

 

  この本は、お菓子が大好きな方に読んでほしいと思います。

 

 さて、この本の内容に移りましょう。

 愛媛県瀬戸町で生まれた3人の兄弟が、大阪でお菓子の会社を起業して大きくしていく物語です。もう既に著者以外の2人の兄は鬼籍に入ってしまわれたために、著者が記録を残そうとして誕生した本です。

 まず、著者の生い立ちが語られていて、温かい両親のもとで育っていく様子が語られています。しかし、家計は苦しく、著者は、家庭の事情で高校進学を断念して働くことになります。

 著者が魚の仲買いで大損した後に、お菓子のビジネスに出会い、大阪に向かいます。

 著者は、その時に2つの決意をします。それが、給料の8割は貯蓄、開業するまで帰省はしないというものでした。お菓子の会社を奉公先に選び、日常の業務を行いながら、将来について考えるようになります。そして起業を。

 起業する際に、奉公先と喧嘩別れをしなかったことが、大きかったと語る著者。ビジネスの中で人間関係をうまく維持してきたことが、自分に取って大きな意味があったと。

 

 当時は、チョコレートビジネスは急激に伸びていました。成長産業だったので、著者のビジネスが当たったという解釈もできます。しかし、この本の中で著者が見せる、冴えた判断は素晴らしいものでした。

 ここぞという場面で、大型投資を図り成功させていく姿勢にはびっくりです。

 ただ、直感がいつも成功するわけではなく、契約の穴を突かれて、出し抜かれたりすることもあり、私も学ぶことが多かったです。

 

 タイトルの即行力の話は、P.139から数ページにわたって簡単に触れているだけだったですが印象に残りました。著者自身は拙速でもいいから、早く対応することの重要性を語ります。失敗したら、即やり直せばいいと。

 また、この話とは別に、早起きをして午前7時には、出社してるという話を紹介してくれています。儲けるためには、早起きがいいようです。

 起業した際、フルタ製菓は小さく財務的にも弱かったことで、なかなか他社から相手にされなかった状況を逆手に取って、多数の取引先と信頼関係を固めながら、徐々に成長していく様子は非常に痛快に感じました。

 面白かったです。

 

 著者の古田鶴彦さん、編集協力の廣田正行さん、装丁担当の赤谷直宣さん、株式会社PHP研究所の皆様、生きる上で参考になる本を出版していただきありがとうございました。