『どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力』を読んで
元トヨタNO.1のメカニックだった原マサヒコさんが書いた本です。この本では、トヨタで実際に行われているエンジニアの思考法を物語で説明してくれています。
トヨタでは、こうした思考方法で一人ひとりが業務に臨んでいるとのこと。
それによって、大きな利益を得ているようです。
土井さんのビジネスブックマラソンというメールマガジンで紹介されていたので、購入してみました。今回、ブログに投稿するために読み直しています。
この本は、ズバリ、エンジニアの方に読んでほしいと思います。
他の方が読んでも参考になりますが、この本の物語は、エンジニアの方が共感できるようにできているので。
では、この本の物語に移りましょう。主人公の大野さんは、コンピュータサーバー販売の営業を担当しています。仕事の最中に出会った、金城取締役から、トヨタで行われている考え方の直伝を受けながら、エンジニアとしてかつ人間として成長していく様子が描かれています。
物語の中では、コンピュータと言ってもソフトウェアの話ではなく、日常の業務で経験する問題とその解決が提示されています。
これは、どの会社でも経験するような話ではないかと思います。
一例を挙げると、失注した時の原因究明、発注書のミスの原因究明などなど、諸問題を通して、改善を行う重要性を指摘しています。
では、この本で印象に残ったことを取り上げてみます。
①人間の脳は困らない限り知恵というものは出てこない。
②ベンチマークし続けろ。
③2階級上の立場で考えろ。
④現場が先で、データが後だ。
⑤5回のWHY。
①人間の脳は困らない限り知恵というものは出てこない。
これは全くその通りだと思いました。困ったことがあり、それを考えて、しばらく時間が経過するといいアイデアが閃くことが多いので、特に痛感しています。
この悩む過程が、自分が成長している過程でもあるなと思いました。
②2階級上の立場で考えろ。
これを意識して行うことの重要性を常々感じます。精神疾患で苦しむ人は、この考え方ができずにハマっていくことが多いように思います。入社して早い時期に身に付けたい思考習慣ですね。
これができれば、何に注力し、どのような手順で片付けていけばいいか、明確にイメージできるようになりますので、成果が面白いほど出せるようになると思います。
⑤5回のWHY。
なぜと5回問いただしていく習慣。これができれば、何がそうさせていくのか、真の原因を探ることができる非常にいい習慣だと思います。
自分の習慣についても適用したことがあり、その真因として人から褒められたいために、こんなことしようとしているというのがわかったことがありました。
自分の悪い癖を直すときなどにも非常に有効だと思います。
この本を読んでみて感じたことは、読んでもすぐに身につく思考法ではないということ。これは日常の業務を通して、常に自分に対して問いただしていく姿勢を維持しないと無理だなと実感しました。
難しいですね。ただし、できた時の効果が絶大なので、頑張っていきたいと思います。
著者の原マサヒコさん、装丁担当の萩原弦一郎さん、藤塚尚子さん、本文デザイン担当の荒井雅美さん、製作進行担当のダイヤモンド・グラフィック社の皆様、印刷担当の八光印刷の皆様、加藤文明社の皆様、製本担当の本間製本、編集担当の市川有人さん、ダイヤモンド社の皆様、思考習慣の改善に役立つ本を出版していただきありがとうございました。