nishiikatsumi’s diary

Long Live Reading Books

最近、読んでいる本:2016年7月3日

 京都造形芸術大学の社会人教育のコースの課題を先日から進めていたため、ブログの更新ができていませんでした。すいません。

 最近、読んでいる本は、以下の通りです。

「病は気から」を科学する

「病は気から」を科学する

 

  だいたい80%ほど読み終えたところだろうか?薬だけではなく、気というものが病に対して行うことは何かの視点で、探っていく内容の本です。

 気をしっかりもつことが非常に重要な要素になります、がしかし、現代の医療も不可欠であるという著者の主張には、私は今ひとつしっくりこないのです。

 理由は、この本で語られている数々の事例が、それを強く強調しているからなのです。偽物の事例でなければ、これらはあまりに大きな事例です。そして、これらは気を、心のコントロールが非常に重要であることを示唆してくれます。

 これらの事例を見る限り、実は西洋医学にあまり接近しないほうがいいのではないかと言わざるえないです。

 はたして、真実はいずこにあるのか?それは80%読了した今も不明。

 内容を振り返ると、心の思考のあり方、瞑想、電気信号での刺激など、数多くの事例は、心の、気の持ちかたの重要性を語っています。私の私見ですが、気持ちを制御することで、暴飲暴食や自暴自棄の行動がなくなることでの効果が非常に大きいのではないだろうか?そう考えた時、患者のアクション(特に日常生活の習慣)への追求が、描写がイマイチな感じがしています。

 著者が患者としての体験談として語った妊娠&出産の話以外は、患者や医師へのインタービューなので、本当の姿をどの程度著者の中で検証して、表現しているのかが、今ひとつ見えてこなかった。本の内容をそうなのか?と受け取るだけの自分がちょっと残念な感じがしています。

 瞑想に大きな効果があるのは、よく聞く話なので、再度実践します。たしか、2分間の瞑想でも本人は変わると言われているので。

 

明日の空

明日の空

 

 貫井さんの作品を読むのは、この作品が初めてです。

 この小説では、主人公の少女が、アメリカの学校から日本の高校に転校してきたところから、始まります。そして、主人公と好青年との交際が始まるのです。しかし、交際が進むにつれて、なぜか、様々なすれ違いが生じてきます。主人公の少女から見ると、不思議な出来事が多数発生して、交際を邪魔されるのです。そして、交際は消滅。

 なぜなのかは、III部で明らかにされます。ただ、一言で言えば、残念な作品です。じつは序盤は非常に好印象だったのですから。

 

 なぜ、残念かというと、後半はミステリーの種明かしに移っていきますが、種のあかし方が、実に乱暴な展開だからです。

 で、思ったのですが、この本では、著者がもうすこし深堀りして描こうとした主人公の少女の世界を編集者が強制的に削除したのではないか?

 そう考えると、無理やりある程度のページに押し込んだような印象がすっきりときます。I部、II部、III部の展開のつながりをもう少し大事にしてほしかったです。始まり方が非常に好印象だっただけに、非常に残念です。

 

 たとえば、TVドラマのイメージで語ると、種をあかして、ああそうという感じではなく、もっと深く過去に遡り、つながりある出来事を振り返ってから、「あのときは…」という感じで主人公が事実を見出していくようになるではないかと思います。

 なぜなら、高校から大学時代の時期は、いろいろな人たちと出会います。1つの恋愛がそれほど、強く印象に残るとは思えません。数年前のことを思い出すのには、時間をかけて振り返る必要があるので、この本では、その手間を省きすぎている感じがしています。

 もうちょっと、III部に関して、ページを割いて、他者から主人公の少女に対してのやりとりをうまく描いていければ、非常によい作品になったと思います。

 貫井さんの作品は、今後も購入していきたいと思います。