nishiikatsumi’s diary

Long Live Reading Books

『お金持ちの教科書』を読んで

 今回、紹介するのは、脱サラをしたのち、コンサルティング会社を立ち上げた加谷珪一さんの本です。

 

 そもそもお金持ちの教科書といっても、肝心のお金持ちを見ることが、普段あまりないと思います。著者がこの本で示してくれたお金持ちの姿は意外かもしれません。

 

 ですが、興味深いのです。

 なんと、お金持ちには、お金持ち特有の考え方や習慣というものがあるとのこと。それらを読者に丁寧に教えてくれています。

 お金持ちは常識に縛られないキャリアを持つことが多いので、一人一人を個別に考えたときには、参考になるかというと、真似してみて、イマイチな結果になることもあったりしますよね。

 

 著者自身もサラリーマンから起業してお金持ちになっているので、根拠があります。

 この本では、150人のお金持ちの方からのヒアリングをもとにしています。

 著者は一人一人を見るのではなく、モデル化を試みていて、この本の中で紹介される事例は、私たちでも近づけると感じしました。

(ただし、実際に行動するとなると、相当の覚悟が必要だとも実感しました。)

 

 お金持ちから情報を得るには相当苦労された感じあります。なぜなら、お金持ちはそれだけでも嫉妬の対象となるので、ヒアリングをしても、適切な回答を得ることが困難だったとのことです。嘘を乗り越えてまとめた内容は、何回も読む価値があります。

 

 でも、私がこの本を読んで、著者の言うお金持ちになれるか?というと、この本を読んで絶望を感じました。しかし、この本のおかげで、今後のライフの質は向上は期待できそうです。しかし、お金持ちになるのは無理です。

 それが、なぜ無理なのかというと、お金持ちは、時間、お金の投資を真剣に検討して効 果を得る努力をし続けます。しかし、私はやってこなかったからです。

 お金持ちの選択は非常に合理的かつ反論できないレベルのものなのです。一般人とはレベルの違うこだわりを垣間見ます。(ある種のわがままかもしれませんが)なので、この本の最後に付けられた、一般人向けの対策の一つを実践していきたいと思っています。

 

 私にとっては衝撃的な内容ではありましたが、無駄というわけではありません。

 お金持ちの時間に対するこだわり(収入が上がってくると時給からみた時間感覚が大きく変化する)、お金に関するこだわり(人にご馳走することはあっても、その際に付き合うべき人脈を冷徹にチェックする)などは参考になると思います。

 

特に印象に残ったのは、以下の項目でした

  1. お金持ちが電車やバスに乗らない理由
  2. お金で命は買うことができるのか?
  3. お金持ちになりたければ都心に住め

これらだけではない行動パターン、考え方の数々が列挙されていて、参考になりました。面白かったのは、お金持ちは優秀な人を恐れず、自分のために働いてもらうことを考えている点でした。常に人に使われるよりも、人を使うことを考えるということは新鮮な考え方でした。

 また、お金持ちは合理的な選択を行うために、数字に強いというのも驚きでした。本の中でも取り上げられていますが、金融商品、保険の選択のために、今後発生しうる病気などの事態の発生可能性を調べて、最悪の事態にどうしておけばいいかという方針を明確にしているのです。

 そして、お金持ちは根性とかを信用せず、トラブル対応の時などには仕組みを作っておくという話も参考になりました。この話では、社長とダメ社員の取引に対する方針の差異が語られていて、なあなあで終わらせようとするダメ社員に対して、キチンとした仕組みを作り、2度と無駄な取引コストを発生させないことを試みようとする社長との違いを痛感しました。

 お金持ちになれるセンスは、だいたい20代あたりで決まるとのこと。40代以降の私ではほぼ絶望ですが、合理的な選択へのこだわりを実践する意味はあります。

 お金持ちのセンスは、一般人には身につけることができないと思われますが、最終章に紹介された庶民でも取り組めるアイデアは、庶民にとって必読だと思います。稼ぐ力を身につける上で、かなり参考になります(ブログなどでの活動など)。

 この本は20代、30代の方に強力にプッシュしたい本です。(生き方が変わります)

 

 著者の加谷珪一さん、企画協力の企画のたまご屋さんのスタッフのみなさま、校正・校閲の鷗来堂のみなさま、越智恭子さん、担当編集者の土居悦子さん、株式会社CCCメディアハウスの皆様、日々のお金の使い方をよりよくしてくれる本を提供してくれてありがとうございました。

 

なお、この本のアマゾンへのリンクはこちらから 

お金持ちの教科書

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お金持ちの教科書

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